登山の記録(2016年) 


4月16日の登山の記録を紹介します。


2016.03.27



 4月16日   単独行

                       白神山地の奥座敷 太夫峰・吉ヶ峰へ


 
太夫峰(1163.6m)は白神山地の青森県側にあり、その奥に吉ヶ峰(1175m)があります。太夫峰から吉ヶ峰への夏道は廃道状態です。登山口へは白神ラインを利用しますが、11月中旬から5月いっぱい通行止めです。そのため、この時期は12km余りの車道を歩くことになります。積雪期の太夫峰見たさに今回トライしました。
 午前4時40分、星が見えない真っ暗な中を能代出発。岩崎から白神ラインに6kmほど入った地点、十二湖への連絡道路近くにゲートがあり通行止め。出発の準備をし、スノーシューをザックにくくりつけて6時出発。薄曇り、少しヒンヤリとした気持ちのよい空気の中、笹内川脇の舗装道路をひたすら歩く。夏用登山靴で少しは楽かと思ったが、それほどでも。背負ったスノーシューが重い。川の水量が多い。道路脇に咲いているキブシの花に励まされる。単調な道路を歩いて1時間ほどで笹内川から右の登りに入る。ここにも通行止めのゲート。しばらくして、舗装道路が砂利道になり、積雪が見られる。崩落して、土砂が道路をふさいでいるところも何カ所かある。途中スノーシューを履き、ジグザグの道路をショウトカットをくり返して進む。やめればよかったという後悔が頭をもたげる。一ツ森峠を越え、登山口に着いたのが8時35分。登山道は雪が消え、ところどころ見える。途中の長い階段が、スノーシューを履いているため登りにくい。アップダウンをくり返しながら登ると、次第に積雪が増え雪原が広がる。夏に登ると視界のきかない尾根のイメージしかないが、登るに従ってスケールの大きさを感じる。今年はテンと縁があるのか、途中でまたテンと遭遇。金色の毛と白い顔が特徴的。カメラを出す前に消える。10時15分、やっと太夫峰着。天気晴れ。あたたかいが、遠くはかすんでいる。正面に向白神岳の稜線がデンとかまえており、これが見えただけで、苦労が報われた気分。30分ほどゆっくり休憩。帰りの車道歩きのためどうしようか迷ったが、吉ヶ峰に向かうことに。吉ヶ峰への稜線は左は切れ落ち、右は谷底まで滑り落ちそうな急斜面で恐怖感が最高。たかが20分ほどだが、怖い怖い。やっと着いた吉ヶ峰山頂からは、向白神岳へ続く稜線が遠く続く。はるかに雄大な白神岳も見える。黒い点が動いており、、誰か登っているのかなあと物思いにふける。11時5分、太夫峰に引き返す。素通りして登山口をめざす。日差しが消え、かすみが深くなっている。一輪だけ咲いているカタクリの花に励まされ、13時10分登山口着。12kmの長い長い車道を、重力にまかせて走るように下る。15時10分ゲート到着。
 4時間30分の車道歩きはさすがにうんざりでしたが、夏とは違う太夫峰の表情が見られたこと、なかなか行けない吉ヶ峰に登れたこと、何より向白神岳稜線のスケールの大きさに大満足でした。でも、これが最初で最後でしょう。
 登り、ゲートから登山口まで2時間30分、太夫峰まで4時間15分、吉ヶ峰まで5時間ほど、
下り、登山口まで2時間10分、ゲートまで4時間、総行動時間9時間10分でした。

 
   
 岩崎から6km地点に通行止め 道路わきのキブシ 
   
遠く吉ヶ峰  二つ目のゲート 
   
正面に一ツ森、道路は雪 やっと着いた一ツ森峠 
   
 右の登山道は雪が消えかかっている やっと見えた太夫峰
   
やっと見えた吉ヶ峰(右) もうすぐ太夫峰山頂 
   
吉が峰をバックに太夫峰にて  太夫峰から向白神岳稜線(左奥)と吉ヶ峰(右) 
   
登ってきた登山口からの尾根  うさぎさん、そこを通ってはまずいんじゃないの? 
   
堂々たる向白神岳の雄姿  吉が峰から太夫峰(左)を振り返る 
   
遠く白神岳(右奥)  登りにくい階段 
   
一輪だけ出迎えてくれたカタクリ  太夫峰登山口は雪がいっぱい 





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